油圧プレスを作る
油圧プレスの設計
工場に油圧プレスを導入しようとするのなら、まずは希望する性能を明確にしてそれを実現させる設計を考えることになります。 望む性能さえはっきりしていれば製作メーカーに依頼をして最適な設計の機械を納入してもらえるので、細かな設計なんかはユーザーとなる工場側は詳しく把握をしていなくてもよいでしょう。 こんなことができるマシーンが欲しい、あまり大きすぎると困るからこのスペースに設置できる大きさでよろしく、といった具合に依頼をすれば、その注文に合わせた仕様の油圧プレスを作ってもらえます。 でも技術的に不可能だったり無茶な要求は通りませんので、使用目的を伝えて最低限必要な性能や条件を打ち合わせを通して確認しつつ、現実的なプランを模索することになるでしょう。 加圧の能力やスピード、テーブルサイズなどの基本的な仕様が決まったら、それに合わせてマシーンの寸法や形状、材質も決めていきます。
油圧プレスの製作
マシーンの仕様が決まったらクライアントの要望を満たす油圧プレスの設計図を作成しますが、このあたりで具体的な見積もり金額も提示されるでしょう。 これよりも早い段階でもおおまかな見積もりは出されていたでしょうし予算も伝えてあるとは思いますが、納入される機械の姿が見えてこないうちは正確さに欠ける見積もり金額で、 仕様がまとまってようやく実際のお支払いに近い金額が弾き出されるのです。 もしここで「ちょっと予算オーバーだな、工場長の喜ぶ顔はみたいけど会社が潰れる危険は避けたい」となったのならやむを得ず性能を落としたり、 サイズを変更して予算内に収まるよう仕様変更することになるでしょう。 これは打ち合わせで多少は解決させることができますし、あまり妥協して不満が残るようなことがないようこちらの要求は遠慮なく伝えて、納得いくまで完成品を追求する姿勢を崩さないようにしてください。 工場にやってくるのが楽しみで仕方が無い、そう思えるような設計図を作ってもらいましょう。
油圧プレスのパーツ
日本中の工場で働く油圧プレスを構成するパーツは、プレス本体と油圧ユニット、シリンダ、電装品、付属部品などがあります。 プレス本体は主にフレーム類で成り立っており、アッパーフレームにスライドフレーム、サイドフレームとフレームが盛りだくさんです。 重要なのはこのプレス本体と油圧ユニットで、それぞれの油圧プレスの個性が一番色濃く出る興味深いパーツでしょう。 板厚なんかも全体の仕様や製造メーカーによって独自の基準で決められますし、オリジナル感を出したければここが勝負どころです。 油圧ユニットは最近では大流量が流行のようで、これは高速化を求めるクライアントの増加によってそうした風潮が生まれたことも理由のようです。 電気制御や油圧バルブの部分は各メーカーごとに特徴を持った設計がされることもあり、この部分だけを見て「これはあのメーカーに製造してもらったのかな?」と言い当てることのできる人もいるようです。